ヒト タオルを愛してやまない、今治の作り手たちのお話。 BACK NUMBER
1 2 3 4
#3 工房織人
6人の技術と知恵のコラボレーション工房『工房織人』

「今、タオルがいけませんよね」と、謙虚におっしゃるのは、染職人・村尾草染さん。
『工房織人』は、村尾さんをはじめタオル産地・今治をおよそ半世紀支えてきた武田正利(織り職人)、片上義春(織り職人)、飯尾信幸(撚糸職人)、大澤英二(デザイナー)、山本浩三(織人代表)の6人の技術と知恵のコラボレーション工房。
「でも、中国産のタオルの何に、不便がありますか。」
冒頭からの話は続く。一大タオル産地を築いた職人の誇りは、市場の変化から目をそむけることなく、まっすぐな眼で見据えている。
話のなかでは、「中国との差別化にどう取り組むのか」という言葉が、繰り返される。
しかし、『工房織人』には長年に渡って築いてきた、誰にも真似できない技術の蓄積がある。
「手織機こそ、職人の英知の集結です。1万枚単位で生産できる高速織機では決して生まれ得ない手織機ならではの風合いにこだわり、私たちは歴史的な手織機を復元しました。日本各地の織物産地の旧式織機の研究、復元、旧式タオル織機(有杼力織機)の改良、カスタマイズに取り組み続けています。そういう『アナログ』な感じを好まれるお客様は、依然、多いですね。」

  工房織人/イメージ
素材、撚糸、織、染色、仕上げ、職人のこだわり抜いた逸品

「染めもそうです。染めは今治市内を流れる蒼社川の伏流水を使った草木染めを行います。ですから、一枚一枚色の表現が異なります。世界に一枚しかない逸品が出来上がります。」
染職人の他にも、素材を扱う職人さんも主張する。
『工房織人』のタオルは、オーガニック・コットンと、スーピマオーガニックコットンを使用。
「オーガニック・コットンとは、3年間農薬や化学肥料を使わないで栽培された農地で生産された綿花のことです。これは、認証機関が実地検査を行っています。紡績、織布、ニット、染色加工、縫製などの製造工程を経て最終製品となりますが、すべての製造全工程を通じて、化学薬品による環境負荷を最小限に減らして製造したものを、オーガニック・コットン製品といいます。スーピマオーガニックコットンは、合成化学物質を一切、使わずに栽培したアメリカ南西部生まれの超長繊維コットンです。綿花の品質を決める繊維長は最高級で、繊細で強い糸を紡ぐことができます。吸湿性や通気性にすぐれています。」
各工程の職人たちは、レベルの高い仕事をこなしている。が、話は「今治のタオルはちがうというのを、どう見せるのか」というテーマを逡巡する。
職人としてのプライドと、マーケットとの折り合いを達人たちは懸命に探っていた。
間違いなく言えることは、素材、撚糸、織、染色、仕上げにいたるまで、ここには、職人のこだわり抜いた逸品があるということ。
ぜひ一度、手にとって触れてみてほしい。

  工房織人/イメージ
  Phone:0898-22-5880 Fax:0898-22-5833
HP:http://homepage2.nifty.com/410828